8月7日に原発事故で避難している富岡町の小中高生と父兄、教職員の方々が久しぶり一堂に会する郡山のイベントで、主催の教育委員会の先生方、協力の日本赤十字社の方とご一緒させて頂いた。
協賛社のハウス食品さんがバーモントカレーをお出しになる他、素麺、焼きそば、などのメニューがあると聞いたので、今回は当会ならではのホテルのビーフシチューとアイスクリームをご提供した。
オークラ、帝国、グランドプリンス新高輪、メトロポリタンエドモントそしてニューオータニと、5軒のホテルで調理したビーフシチューを現地でミックスするという、普段はあり得ないスペシャルバージョン。味わいだけでなく、体制も気持もミックスした活動は、料理ボランティアの会に参加する料理人のチームワークを感じて頂けたと思う。1000名近い方にサービスしたが、子供達より大人が興奮していたのは、ホテル料理のレベルなのか、普段の食習慣なのか、考えさせられた反応ではあった。
我々のブースにはプリンスホテルの職人が綺麗に彫った西瓜をディスプレイしたが、「すご~い!」と大評判で、記念撮影の列ができる程だった。小さい少年が思わず手を伸ばして触ったり、何回も何回も来ては覗き込んだり、異常に興味を示した子もいたが、彼は将来この仕事につくかもしれない(笑)。依頼もしないのに2時間もかけて彫り上げてくれた職人と、わざわざ思い西瓜を福島まで運んでくれた料理人、感謝、感謝です。こんなに喜んで貰えるのなら今後も考えたい。
東京、いわきから集まった17名の料理人、パティシエのコックコート集団はビジュアル面でもインパクトが強く、イベントに花を添えさせて頂いた気がする。そして美味しい料理を食べた途端に飛びっきりの笑顔になり、あちらこちらで歓声が上がり、久しぶりの再会を喜んでいらっしゃる。子供もそうだが父兄、先生方も同窓会、涙を流して抱き合っているシーも。応援できて良かった。
北海道から九州まで避難で散らばってしまい、将来いつ故郷に帰れるか分からない状態の中、慣れない土地で新しい友達もでき、また仕事に苦労されている人達が年に一回再会するという、実は笑顔だけではない辛い場面もある現場に立ち、少しでもお役に立てればと改めて感じた。
赤十字福島の方とも打ち合わせをさせて頂いた。彼らは長期に渡る支援活動を続行中だが、どんな内容が良いのか悩んでいるそうだ。今回我々と一緒する中で、「食というのは本当に凄いパワーを持っている事を感じたので、是非今後も共同で活動したい」とのご希望も頂戴した。
大規模な設備と高度な調理技術を持ったプロ集団が、同じ目的、志を持って行動している姿を見て貰う事が、綺麗事だけでない辛い日々をおくっている被災地の方の、一服の清涼剤のように感じて頂けるし、若い人が自分の進路を考える際の貴重な刺激になる場になればとも思う。
参加者(順不同)
小島 淳(ホテルオークラ東京)
栗又 厚(ホテルオークラ東京)
岩崎 浩士 (ホテルオークラ東京)
畑 知与司(ホテルオークラ東京)
田中 健一郎(帝国ホテル)
望月 完次郎 (帝国ホテル)
田村 和久(帝国ホテル)
種茂 康一(帝国ホテル)
中村 勝宏(ホテルメトロポリタン エドモント)
石田 日出男(ホテルメトロポリタン エドモント)
武内 良恭(ホテルメトロポリタン エドモント)
下井 和彦(グランドプリンスホテル新高輪)
松金 一正 (グランドプリンスホテル新高輪)
須永 衛 (グランドプリンスホテル新高輪)
松島 哲郎(ロイヤルパークホテル)
大和田 幸雄(スパリゾートハワイアンズ)
井上 進(スパリゾートハワイアンズ)
杉尾 秀哉(TBSテレビ)
渡辺 幸裕(事務局)
<スケジュール>
6日 13:30郡山駅集合 準備作業 18:00 スタッフ打ち合わせ会
7日 9:45 当日組合流 10:00開会式 10:45 食事提供開始、13:30終了
14:30 現地発 17:00 東京駅着 懇親会 19:00解散
<提供メニュー>
ビーフシチュー
アイスクリーム&シャーベット