料理ボランティアの会幹事と賛助会員の方とが、旅行という特殊な状況で同じ場所に宿泊し、同じ場所を訪問し体験するという親密さが増すプログラムを実施させて頂きましたが、多くの関係者の方が協力してくださり本当に素晴らしい企画が出来上がり、大変充実した会となりました。
18日のオプション企画は鳥羽国際ホテルさんのご案内で本場のカキ養殖場を見学させて頂きました。寒かったですが佐藤養殖場様には大変お世話になりました。その後は伊勢志摩の風光明媚な場所を案内していただき、開放感に浸る非日常の時間を過ごすことができました。
正式プログラム開始の食事会がまた素晴らしいメニューの数々で、鳥羽国際ホテル様の心がこもった特別なおもてなしを頂戴し、参加者一同大感激の食事会でしたが、山崎俊和総料理長、西尾博仁料理長はじめこの日の調理場は本当に大変だったと聞いています。お世話をおかけしました。
もの凄かったこの日のメニューです。
・秋の酒肴盛り合わせ 潮路亭スタイル
・答志島産鮮魚のお造り
・伊勢産横輪芋の海藻麺蒸し もんど岬風
・志摩大王崎産伊勢海老と魚介のブイヤベース
・勝沼産葡萄のグラニテ
・志摩産黒鮑のステーキ 磯の香りの海藻ソース
・南伊勢町産アテモヤ
・シェフ特製秋のデザート
・コーヒー・紅茶
食後には伊勢神宮の勉強会を実施、前年に20年に一回の式年遷宮で話題になりましたが、それだけではない伊勢神宮2000年の歴史、我々日本人の生活との関わりが分かるような内容の映像も見ながら翌日に備えました。外宮では1500年の間一日も欠かさず毎日二回行われている「日別朝夕大御撰祭(ひごとあさゆうおみけさい)」という、神様に食事をお出しする儀式が行われています。これで料理ボランティアの会が食テーマの旅になぜ伊勢の地を選んだのかお分かり頂けました。
伊勢神宮参拝本番の19日は朝早く出発しました。伊勢神宮、正式には「神宮」は125の宮社で成り立っていますが、その中心になるのが二つの正宮(しょうぐう)、内宮と外宮です。外宮(豊受大神宮)は御饌都神(みけつかみ)とも呼ばれ、御饌、つまり神々にたてまつる食物をつかさどられています。このことから衣食住、ひろく産業の守護神としてあがめられています。ということで、料理ボランティアの会が行くのであれば何と言っても食の神様であり、外宮さんを正式参拝させて頂きました。
外宮さん、その後行った内宮さんでもそれぞれ伊勢神宮の方がお待ち頂きご案内頂きましたが、これも滅多にない特別なおもてなしです。神宮の方からは「料理ボランティアの会は本当に素晴らしく、その活動には心より敬意を評します。そんな方達が食をテーマに伊勢の地に来ていただいた事は大変ありがたく、今回だけでなく二回三回と来て頂きたいです」とのコメントを頂戴しました。
「御垣内参拝(みかきうちさんぱい)」という正式参拝は正装が求められますので、参加者一同スーツやそれに準じる服装で一般参拝者の羨望の視線を感じながらご正宮内の敷地まで入らせて頂き参拝させて頂きましたが、外宮様、内宮様共にお伊勢様の特別な計らいで素晴らしい体験をさせていただき、他の神社では感じることのない聖なるものへ近づいた気持ちがしました。内宮正式参拝後、宇治橋前で解散したあとは、皆様は思い思いの伊勢神宮楽んで頂きましたが、両日とも素晴らしい天候に恵まれ楽しい旅ができました。
後日談ですがご参加された方の話を聞いた方からアンコール開催の依頼が相次いでおりますし、食事会で山本益博氏から提案のあった“鳥羽国際ホテルオリジナルの特別なブイヤベース”開発プロジェクトも始まりそうです。実現の折には試食会なども含め、料理ボランティアの会らしいプログラムでまたご案内したいと思っています。お楽しみにお待ちください。(文責:渡辺幸裕)